はたらクラフト

【Anthropic推奨】Claudeのトークン消費をおさえる方法7選

AIコスト・効率化

Claudeにいろいろな仕事を任せるほど、気になってくるのがトークン消費です。

週間利用枠がリセット後の初日で、もう20%以上減っている。このペースでは、あと4日ほどで利用枠が足りなくなる。そんな経験はないでしょうか。

トークン消費の大部分は、AIが回答のために読み込む入力トークンです。仕組みを知り、Claude公式の機能で無駄をなくせば、少ないトークンでより良い成果物を作れて、週間利用枠にも困らなくなります。

この記事では、入力トークンが増える仕組みと、無駄なトークン消費をなくす7つの方法を解説します。

動画で見たい方はこちら。

トークン消費の大部分は、AIが毎回読み込む入力トークン

1往復目から40往復目へ、AIが毎回読み込み直すこれまでのやり取りが積み上がっていく様子

入力トークンとは、AIが回答を出すために読み込む情報の量のことです。主に次の3つが入力トークンになります。

  • AIの基本的な振る舞いを決めるシステムプロンプト
  • CLAUDE.mdやAGENTS.mdなど、AIに守ってほしいルールを書いた指示ファイル
  • 1つの会話の中で交わした、これまでのやり取りすべて

AIは指示のたびに、その会話で交わしたすべてのやり取りを読み込み直してから回答を考えます。Anthropicの公式記事によると、典型的な1回のやり取りでは、入力の数万トークンに対して出力は数百トークンほどです。

たとえば40往復目の指示では、前の39往復分もすべて読み込み直します。往復を重ねるほど読み込む量が増え、会話全体の入力トークンは往復数のほぼ2乗で増えます。往復数が2回なら約4倍、3回なら約9倍です。

方法1:会話に入れるのは、今の作業に必要なやり取りだけ

入力トークンを減らすためにまずやるべきは、今の作業に必要なやり取りだけを会話に入れることです。

作業が変わったら、新しい会話に切り替える

同じ会話のままだとAIが1機能目のやり取りまで読み込んで入力トークンが増え、新しい会話に切り替えると次の機能の指示だけで入力トークンを節約できる比較

たとえばAIにアプリの機能を1つ作ってもらったら、新しい会話に切り替えてから次の機能を指示します。次の機能の会話には、不要な1機能目のやり取りが入らないので、入力トークンを節約できます。

会話を切り替える方法は2つあります。

1つ目は、Claude Codeの入力欄で/clearと打つ方法です。それまでのやり取りを持ち越さず、空の会話から始め直せます。

/clearの実行で会話が空になる様子

2つ目は、Claudeのデスクトップアプリで、サイドバー上部の「+ 新規」を押す方法です。元の会話をサイドバーに残したまま、新しい会話を始められます。

サイドバー上部の「+ 新規」で開いた新しい会話の画面

作業中の疑問は、/forkで分岐した会話で聞く

作業中の会話で聞くと質問と回答も入力トークンに含まれ、/forkで分岐した会話で聞くと元の会話は作業だけになる対比図

AIに作業をさせていると、「この予約IDとは何だろう」のような作業に関する疑問が浮かぶことがあります。作業中の会話で質問すると、その質問と回答も、以降の入力トークンに含まれてしまいます。

そこで使うのが/forkです。/forkを実行すると、その時点までのやり取りをすべて引き継いだ新しい会話ができ、会話が2つに分かれます。

入力欄に/forkと打って表示される説明

疑問は、分岐した新しい会話で聞きます。元の会話もそのまま残るので、元の会話のAIは作業に専念できます。

サイドバーに並ぶ分岐した会話と元の会話

方法2:プロンプトキャッシュを活かし、読み込みのトークンを10分の1以下にする

キャッシュなしで10倍以上、キャッシュあり(AIの短期記憶)で10分の1以下になる会話の読み込みトークンの比較図

AIが会話を読み込み直すときのトークン消費をおさえる仕組みが、プロンプトキャッシュです。プロンプトキャッシュは、いわばAIの短期記憶です。

キャッシュから読み込んだ分のトークン消費は、モデルによって違いますが少なくとも10分の1になります。逆に言えば、キャッシュなしだと、会話の読み込みに10倍以上のトークンを消費するわけです。

回答から次の指示まで、1時間以上空けない

1時間以内はキャッシュが残ってトークンが少なく、1時間以上はキャッシュが消えて10倍以上のトークンを消費する対比

サブスク契約のClaude Codeでは、キャッシュの有効期限は1時間です。AIの回答から次の指示まで1時間以上空けると、キャッシュが消えてしまいます。

※API(従量課金)で使う場合、キャッシュ有効期限は5分

キャッシュは人の短期記憶にたとえると分かりやすいです。

「5、3、2、5、1」
「今言った数字を思い出してください」

と言われたら、すぐに思い出せるはずです。

しかし、いろいろな作業をした1時間後に、突然「1時間前に言った数字を思い出してください」と言われたら、思い出すのにかなり苦労するはずです。

AIのキャッシュも同じで、回答から1時間以上たってから指示をすると、キャッシュ(短期記憶)が消え、そこまでの内容を思い出すのに10倍以上のトークンを消費します。

会話の途中で、思考レベルやモデルを切り替えない

思考レベルやモデルを切り替えると、キャッシュが消えてゼロから作り直しになる様子

1時間たっていなくても、会話の途中で思考レベルやモデルを切り替えると、キャッシュは消えます。

人にたとえると、仕事の途中で「もっとよく考えてください」と言われたら、そこまでの仕事を見直す必要があります。別の担当者に交代すれば、新しい担当者はゼロから仕事を把握しなければなりません。

上記と同じ、ここまでの仕事の見直し(=キャッシュの作り直し)が思考レベル・モデルの切り替えで起こります。

なお、Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5とFable 5.1は、思考レベルを切り替えてもキャッシュが消えません。ただ、モデルごとに判断するのは面倒なので、一律に切り替えないのが無難です。

方法3:思考レベルは「高」を基本にし、抜け漏れが出たら上げる

AIの仕事の抜け漏れを検証不足の合図と捉え、思考レベルを上げて検証の観点を増やす流れ

Claude Codeでは、/effortコマンドで、AIがどれだけ考えるかを切り替えられます。アプリなら、入力欄の右下にある思考レベルのボタンを押し、開いた「エフォート」の画面でも切り替えられます。

入力欄右下のボタンで開くエフォートの切り替え画面

作業ごとに適切な思考レベルを考えるのは面倒なので、基本は「高」にしておけば、たいていの作業に対応できます。

思考レベルを上げるほど、AIは成果物を多くの観点で検証し、トークンも多く使います。「最大」を選ぶと、「中」の3.5倍以上の使用量になりうるという注意が出ます。

「最大」を選んだときに表示される使用量の注意

思考レベルを上げるべきなのは、AIの仕事に抜け漏れがあったときです。抜け漏れは、AI自身の検証が足りていない合図なので、思考レベルを上げてより多くの観点で検証させれば、仕事の改善が見込めます。

方法4:/doctorで、常に読み込まれる設定の無駄を削る

ブログの書き方をCLAUDE.mdに入れて毎回読み込む例と、別ファイルに切り出してブログの作業だけ読み込む例の比較

/doctorは、CLAUDE.mdなどの指示ファイルやスキル、MCP、プラグインなど、常に読み込まれるものを総点検するコマンドです。使われていない、壊れている、重複しているものを見つけ、確認のうえで削ってくれます。

コマンドの候補で/doctorを選ぶと表示される説明

特定の作業でだけ必要な情報を、CLAUDE.mdから別のファイルに切り出す整理も/doctorの仕事です。たとえばCLAUDE.mdにブログ記事の書き方の指示があると、ブログを書かない作業でも毎回読み込まれます。

書き方を別のファイルに切り出し、CLAUDE.mdには「ブログに関する作業のときだけ、ブログのファイルを参照する」と書けば、AIは必要なときだけ読み込みます。

方法5:/doctor prompt-auditで、今のモデルに不要な指示を消す

古いモデル向けの指示・存在しない参照・矛盾する指示を指示ファイルから削除し、実行時間とトークン消費を減らす流れ

/doctorには、prompt-auditというオプションがあります。入力欄に/doctorと打つと、続けて入力できるprompt-auditが表示されます。

/doctorの後ろに表示されるprompt-auditのオプション

/doctor prompt-auditで見つかるのは、古いモデル向けに書かれた指示や、存在しないファイル・コマンドへの参照、互いに矛盾する指示ファイルやドキュメントです。

最近のモデルは賢いので、「徹底的に」「検証して」と指示しなくても、必要な確認を自分で判断して行います。古いモデル向けで今は邪魔な指示や検証を消せば、実行時間もトークン消費も改善できます。

方法6:AIの思考過程を見て、過剰な検証や迷いを見つける

AIの思考過程で過剰な品質検証や成果物の見本探しを見つけ、指示やスキルを直してトークン消費と実行時間を減らす流れ

Claude Codeでは、AIが作業の途中で何を考え、どんなコマンドを実行したかを確認できます。

デスクトップアプリなら、回答の途中にある「実行済み 7件のコマンド」のような表示を押すと、作業の一覧が開きます。各項目を押せば、実行したコマンドと結果も見られます。

「実行済み 7件のコマンド」を押して実行内容を開く様子

AIの思考過程を見ると、指示やスキルの改善点が見つかります。たとえばAIに画像を作らせると、見る人には分からない小さな文字の崩れや、わずかなイラストの欠けを直すために、何回も作り直していることがあります。

思考過程をときどき見て、こうした過剰な品質検証や、成果物の見本を探し回っている形跡を見つけたら、指示やスキルを直しましょう。トークン消費も実行時間も減らせます。

方法7:skill-creatorでスキルを評価し、無駄な指示と足りない手順を見つける

同じ作業をスキルありとなしで実行して比べ、書かなくてもできる無駄な指示と、AIが自分で考える足りない手順を見つける流れ

skill-creatorは、Anthropic公式の、スキルを作るためのスキルで、デフォルトで入っています。実はskill-creatorには、スキルを評価する機能があります。

使い方は簡単で、AIに次のように指示するだけです。

〇〇のスキルをskill-creatorで評価して

指示したスキルについて、同じ作業をスキルを使う場合と使わない場合で実行して比べ、改善点をまとめたレポートを作ってくれます。

この比較で、スキルに書かなくてもAIがうまく作業できる部分と、明確な手順がないせいでAIが自分で考え、余計なトークンや時間を使っている部分が分かります。

ただし、スキルあり・なしの同時実行に加えて、それぞれの評価とレポート作成まで行うため、評価には大量のトークンを使います。週間利用枠が余っているときに行うのがおすすめです。

まとめの前に、お知らせを。

公式LINEの友だち追加特典で、無料30分相談を受付中。オンライン(顔出し不要)で、AI活用のお困りごとに答えます。

友だち追加後、「相談」と送ると予約リンクが届きます。余裕がなくなったら締め切るので、お早めにどうぞ。

はたらクラフト公式LINELINElin.ee

無料メルマガで実務で使えるAI活用を毎日配信中。1分で登録できます。

超実践AI論Substacktaichiaiworker.substack.com

まとめ:7つの方法でAIの無駄なトークン消費をおさえる

Claude Codeのトークン消費の大部分は、AIが会話を毎回読み込み直す入力トークンです。無駄なトークン消費をなくす7つの方法は次のとおり。

  • 作業ごとに会話を切り替え、作業中の疑問は/forkで分岐した会話で聞く
  • プロンプトキャッシュを使うため、AIの回答から次の指示まで1時間以上空けず、会話の途中でモデルや思考レベルを切り替えない
  • 思考レベルは「高」を基本にし、抜け漏れが出たら上げる
  • /doctorで、常に読み込まれる設定の無駄を削る
  • /doctor prompt-auditで、今のモデルに不要な指示を消す
  • AIの思考過程を見て、過剰な検証や迷いを見つける
  • 週間利用枠に余裕があるときに、skill-creatorでスキルを評価する

7つの方法は、どれも今日から試せます。まずは次の作業を新しい会話で始めるところから、トークン消費の改善を試してみてください。トークンだけでなく、成果物の品質や実行時間も良くなります。

今回はClaude Codeを例にしましたが、/doctorのようなClaude Code固有の機能以外は、Codexなど他のAIエージェントのトークン節約にも使えます。

この記事をシェア

無料30分相談で、困りごとをお聞かせください

お困りごとや業務内容をうかがい、最も費用対効果が高い解決策をご提案します。事前準備は不要で、オンライン・電話・対面に対応しています。