はたらクラフト

YouTube・Webサイトの分析データを自動取得し、AI分析もできるアプリ

自社

YouTubeやWebサイトの分析データは、人が画面で見るより、AIに直接見せる方が価値があります。AIなら数値だけでなく、コンテンツの中身や競合の情報まで踏まえて、改善施策を提案してくれるからです。

ぼくは、YouTubeとWebサイトの分析データを毎朝自動で取得し、AIに改善施策を提案させるコンテンツ分析アプリをClaude Codeで作って、Cloudflareで公開しました。

この記事では、このアプリでAIに改善施策を提案させる仕組みと、Cloudflareで安全に公開・運用する方法を、実際の画面で解説します。

ちなみに、ぼくがこのコンテンツ分析アプリを作る全工程は、無料のYouTube動画コースで公開しています。

動画で見たい方はこちら。

分析データは毎朝4時に、4つのサービスから自動で取得する

まずは、コンテンツ分析アプリの機能を紹介します。同期状況ページでは、毎朝4時に、YouTubeとWebサイトの分析データを自動で取得しています。

同期状況ページの同期実行の履歴で、4つのサービスの取得が毎朝4時に成功している画面

取得元は、Cloudflare Web Analytics、Googleアナリティクス、Google Search Console、YouTubeの4つです。

毎朝の自動取得に加えて、画面右上の「手動同期を開始」ボタンで、今すぐ最新のデータを取得することもできます。

同期状況ページの右上にある「バックフィルを開始」と「手動同期を開始」のボタン

隣の「バックフィルを開始」ボタンは、すべての期間のデータを一気に取得して上書きします。データの保存項目を増やしたときなどに、すべての期間を取り直すためのボタンです。

取得したデータは、概要ページと媒体ごとのページで分析できる

同期で取得したデータは、概要ページや媒体ごとの個別ページで細かく分析できます。

期間を選べる概要ページに、YouTube・Web・検索の指標がカードで並ぶ画面

概要ページでは、選んだ期間のYouTubeの登録者数の変化や視聴回数、Webサイトが検索結果に表示された回数とクリックされた回数、平均の滞在時間などが分かります。

期間は、画面右上で7日・28日・90日から選べます。

「トレンド」欄で、選んだ指標の増減をグラフでも確認できます。

概要ページのトレンドで、YouTubeの視聴回数の日ごとの増減を示すグラフ

媒体ごとの個別ページでは、動画やコンテンツごとの細かい分析結果を見られます。たとえばYouTubeのページの「動画一覧」には、動画ごとの視聴回数や平均視聴率などが並びます。

YouTubeの個別ページで、動画ごとの視聴回数や平均視聴率が並ぶ動画一覧

人が見る画面はおまけ。AIに分析データを直接見せられるのが重要

1Passwordの指紋認証を通った管理下のAIだけがMCPサーバーの分析データに直接つながり、管理外のAIは遮断される流れ

ただ、ここまでの人が見る画面は、あくまでおまけです。重要なのは、AIに分析データを直接見せられることです。

そのためにアプリには、AIがつなげる窓口として、MCPサーバーも用意しています。

MCPの接続に使う機密情報は、パスワード管理アプリの1Passwordに入れています。AIがMCPにつなごうとすると、ぼくの指紋認証を求めてくるので、ぼくが管理しているAI以外はMCPの中にアクセスできません。

Claude Codeに指示するだけで、AIが改善施策を提案する

AIに分析させるには、Claude Codeなどでアプリのフォルダを開き、以下のようにやりたいことを指示するだけです。

YouTubeを伸ばすためにやるべきことを、分析データや動画内容、その他リサーチ情報をもとに優先度の高い順に3つ提案して。YouTubeの最終目的は、以下の自社サービスの申し込みにつなげること。YouTubeに投稿している動画の本体は {動画の本体があるフォルダのパス} にあります
{自社サービスのページのURL}

これで、分析データに加えて、コンテンツ本体の内容や検索した競合の情報も踏まえて、改善施策を提案してくれます。

Claude Codeへの指示と、優先度の高い順に3つの施策をまとめたAIの回答

たとえば、YouTubeから無料相談ページへ誘導しているのに、その成果を計測できていないという指摘がありました。

伸びている動画をもとに、今後作るべき動画の提案もあります。ショート動画をYouTube公式が推奨する形に変え、数値が改善するかを計測する提案もありました。

提案する作業はスキル化し、次から「分析して」だけで済ませる

ただ、毎回長い分析指示を書くのは面倒です。そこで、データをもとに提案する作業をスキルとして覚えてもらうため、続けて次のように指示しました。

今回対応したデータをもとに提案する作業をスキル化して。提案内容を管理して、継続的な効果測定をできるようにし、かつ同じ提案を防ぐ。そして、提案はユーザーが拒否する場合もあるので、拒否理由も含めて管理できるようにする

これで、分析の手順はスキルとして保存されました。次からは「分析して」のような短い指示で、提案と効果測定をしてくれます。

スキルとは、特定の作業の手順やツールを1つのフォルダにまとめたものです。今回は、手順書の SKILL.md と、提案内容を管理するプログラムが入ったフォルダができました。

VS Codeのエクスプローラーで、propose-actionsスキルのフォルダにSKILL.mdとreferences、scriptsが入った画面

AIにやらせた作業を今後も同じ手順で任せたいときは、このように「スキル化して」と伝えます。使った手順やツールがフォルダとして保管され、次からは「〇〇をして」という短い指示で仕事をこなしてくれます。

提案と効果測定の結果は、施策ページで管理する

提案内容は、AIやプログラムが扱いやすいJSONという形式で、proposals.json というファイルに保管されています。

VS Codeで開いたproposals.jsonに、施策のタイトルや目標、根拠が並ぶ画面

ただ、JSONは人には見づらいので、アプリにも提案を確認できる施策ページを用意しました。

施策ページで、採用・却下・採否待ちの状態とともに改善提案が並ぶ一覧

施策ページの「施策一覧」には、AIが挙げた改善提案が並びます。「状態」の列を見れば、ぼくが採用したのか、却下したのか、まだ採否を決めていないのかが分かります。

各提案の詳細ページに載っているのは、効果を測る期間などの計画です。提案を実施した結果、分析データの数値がどう変化したかも「結果」に記録できます。

施策の詳細ページで、効果測定の計画と、まだ記録がない結果の欄

アプリは、安くて機能が充実したCloudflareで公開している

Cloudflareに置いたコンテンツ分析アプリと弊社のサイトのサーバー代が、合わせて月5ドル(約800円)であることを示す図解

コンテンツ分析アプリは、Cloudflareというアプリ開発でよく使われるサーバーに置いています。そのため、ブラウザにアプリのURLを入力すれば、いつでもアクセスできます。

Cloudflareは、AIから設定を操作しやすく、料金も格安で、機能も充実しています。アプリやWebサイトを公開するとき、ぼくが第一候補として検討するサービスです。

サーバー代は、このアプリと弊社のサイトを合わせて月5ドル、日本円で約800円です。月5ドルの有料プランは、このアプリを置くために最近契約しました。

弊社のサイトだけのときは、無料プランで十分運用できていました。

Cloudflare Accessで、アプリに入れるのを自分だけにする

設定済みのメールアドレスにだけ認証コードが届き、それ以外はログインできないことを示す分岐図

このアプリはぼくだけが使うものなので、Cloudflareの認証機能であるCloudflare Accessも付けています。

アプリのURLにアクセスすると、まず設定済みのメールアドレスの入力を求められます。メールアドレスを入力して「Send login code」を押すと、そのメールアドレスに認証コードが届きます。

Cloudflare Accessのログイン画面で、メールアドレスを入力して「Send login code」を押す画面

届いた認証コードを入力して「Verify」を押せば、アプリにログインできます。

認証コードの入力画面で、届いたコードを入力して「Verify」を押す画面

設定済み以外のメールアドレスを入力しても、認証コードは届きません。こうして、アプリにアクセスできるのを自分だけにしています。一度ログインしたら、24時間は認証を求めない設定です。

ログイン機能は、自前で作ったり外部サービスを使ったりすると、結構手間がかかります。Cloudflareなら用意済みの機能を使えるので、簡単に実装できます。Accessは50人まで無料です。

Cloudflareへの公開は、AIに「デプロイしたい」と伝えるだけ

アプリをCloudflareで公開する作業は、AIを使えば誰でもできます。具体的な手順は、説明するまでもないくらいです。

アプリを作ったら、Claude CodeなどのAIエージェントに次のように伝えてみてください。

このアプリをCloudflareにデプロイしたい

ほとんどの作業はAIがやってくれて、ユーザー登録や機密情報の設定など、セキュリティ上重要な作業だけを人に求めてきます。あとは、言われたとおりに対応するだけです。

developをmainに取り込むと、GitHub Actionsで本番に自動反映される

developの変更をGitHub Actionsで自動テストし、通ったらmainに取り込んでCloudflareの本番へ自動反映する流れの図解

ぼくのコンテンツ分析アプリは、GitHubで develop と main という2つのブランチを使って運用しています。

GitHubは、アプリのプログラムを保管して、変更の履歴を管理できるサービスです。ブランチは、同じプログラムを用途ごとに分けて管理する仕組みです。

develop は開発用のブランチで、新機能などをどんどん取り込みます。main は本番用のブランチで、ぼくが好きなタイミングで develop を main に取り込むと、本番環境に変更が反映されます。

GitHubのブランチ切り替えメニューに、developとmainの2つのブランチが並ぶ画面

反映の流れはこうです。develop を main に取り込むプルリクエスト(取り込みの依頼)を作ると、GitHub Actionsが自動で動いてテストを実行します。

GitHub Actionsは、GitHub上でプログラムを実行する仕組みです。前回は、テストが3分25秒で全部通りました。

GitHub Actionsの実行結果で、テストのverifyが3分25秒で成功し、全テストが通った画面

テストが全部通ったのを確かめて main に取り込むと、Cloudflareに自動で反映されます。取り込んだ後の反映には、39秒かかりました。

developをmainに取り込んだプルリクエストに「Merged」と表示された画面

GitHub Actionsは、非公開のリポジトリでも月2,000分まで無料で使えます。

この自動公開の仕組みも、AIに次のように指示するだけで作れます。

developをmainにマージしたら、Cloudflareの本番に自動デプロイされるようにして

まとめの前に、お知らせを。

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まとめ:分析データをAIに見せて、改善のサイクルを回す

この記事の要点は次の4つです。

  • 分析データは毎朝自動で取得し、MCPサーバーでAIに直接見せる
  • Claude Codeへの指示だけで、AIが分析データ・コンテンツ・競合の情報を踏まえて改善施策を提案
  • 提案する作業はスキル化し、提案内容と結果は施策ページで管理
  • Cloudflareで公開し、Accessで自分だけに限定。develop を main に取り込めば本番へ自動反映

あなたもぜひ、自分の仕事に関わる分析データを、AIが見て改善施策の提案までできる環境を作ってみてください。改善のサイクルをどんどん回せて、仕事の成長が加速します。

今回紹介したコンテンツ分析アプリを作る全工程は、無料のYouTube動画コースで公開しているので、参考にしてください。

成果

毎日自動実行分析データ取得月5ドル運用コスト(自社サイト含む)39秒本番へ自動反映

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